何度生まれ変わっても
グレバムからの神の眼の奪還
最初は簡単な任務だと思っていた
自分一人でだって出来るし、何よりあんなうるさい罪人たちなんて必要なかった
赤い髪の記憶喪失の女
金にがめついレンズハンターの女
そして、図々しくて、能天気で、馴れ馴れしい男
僕がいくら拒絶しようと、話しかけてくるあいつが全然理解できない
友達になろうという、その言葉が分からない
うざったくて、目障りで、騒々しくて
途中からはストレイライズ神殿の司祭でもある女も加わって
セインガルドからグレバムを追いかけ、結局は世界中を渡ることになった
逃げ続けるグレバムと神の眼
なぜそこまで世界を転々とするのか
そもそもなぜいきなり神の眼を持ち出したのか
本当はカルバレイスでバルックと会った時から薄々と気づいてはいた
この一件の裏にあの男がいるだろうことなんて
だけど僕は気づかない振りをしていた
気づきたくなんてなかった
あの男が僕のことを駒のようにしか見ていないなんてことは分かってる
それは別にいいさ
僕だってあんなやつ大嫌いだから
父親だなんて思いたくもない
家族なんて、僕にはいない
あの女だって、僕と血が繋がっているなんて信じられるわけがない
最後の国でもあるファンダリア
世界を周ったからには、ここが最後だろう
それが分かっていたからこそ
進みたくなんてなかった
時間が止まって欲しいとさえ思った
グレバムから神の眼を取り戻した後、その先に起きる何かを予感していたから
そして予感は的中して
絶対にあの男に従いたくなんてなかったけれど
大切な彼女を人質に取られれば
従うしかなかった
本当は選べるはずもないんだ
彼女とあいつを比べることなんて、今の僕には出来るわけがなかった
だけど、僕は選んだ
守りたいものを守るため
それは、もう一人の大切な人を敵に回すことだけど
その先にどんな未来が待ちうけようとも
あいつの眩しいくらいの笑顔を二度と見れなくても
それでも自分の選んだ道に、後悔はなかった
例え何度生まれ変わっても、必ず同じ道を選ぶ